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2020年全国「社長の住む街」調査

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公開日付:2020.11.30

 2020年の全国「社長の住む街」トップは、前回調査の2017年に続いて東京都「港区赤坂」だった。赤坂のある「港区」の社長比率は13.1%(前回10.0%)で、住人の10人に1人が社長さんだ。
 職場と住居が近い「職住近接」を求め、都心部のタワーマンションなどに住居を構える傾向が根強いが、新型コロナ感染拡大で感染防止対策としても「職住近接」が加速しているようだ。
 東京都以外では、大都市圏の都道府県の閑静な街の人気が高かった。ただ、企業数が圧倒的に多い東京への一極集中の流れは強い。今回のコロナ禍を契機に、在宅勤務やテレワークの導入が進んでおり、働き方改革とともに社長の住居志向が変わるか注目される。

 全国約390万社を対象に、最も多くの社長が住む街のトップは前回調査に続き東京都「港区赤坂」だった。3,545人で2位以下に大差をつけた。都市型の商業施設を抱え、著名な飲食店も多数ある高級繁華街で、大使館も点在し、大使館員や外資系企業の駐在員も多く住む人気の街だ。
 2位は、東京都「新宿区西新宿」の2,878人。新宿駅の西側一帯の地域で、都庁をはじめ高層ビルがそびえ立ち、百貨店や家電量販店などの大型商業施設も隣接し賑わっている。
 3位は、東京都「港区六本木」の2,784人。トップの赤坂と隣接し、外国人にも人気の街だ。  前回の調査から上位6位は変動がなかった。トップ3は、ビジネス(オフィス)、繁華街、高級住宅街など、あらゆる顔を併せ持つ利便性の高い街が選ばれ続けている。

ウォーターフロントが上昇を続ける

 10位以内では、「港区芝浦」が2,370人で、前回13位から7位に急上昇した。かつて工場も多く、ディスコに若者が集う街でも知られたが、再開発で大きく変貌を遂げた。いまは東京湾の夜景を望めるタワーマンションやオフィスビルが建ち並び、社長の支持を集めている。
 11位以下では、オリンピックで整備も進んだ「江東区豊洲」(前回27位→13位)、銀座から近く開発が続く「中央区勝どき」(同22位→14位)がランクアップした。開発が活発に行われ、タワーマンションがひしめくなか、公園や病院、学校、スーパーマーケットなど住みやすい環境が整備されている。都心からも近く、「職住近接」を実現した人気エリアになっている。
 一方、「江東区大島」は前回の11位から15位にダウンした。昔から中小・零細規模の企業が多い地域だ。また、「世田谷区成城」は15位から21位に下げた。高級住宅街で知られ、落ち着いた環境を好む社長に選ばれてきたが、上位の市区町村の勢いに押された格好だ。

社長ランキング(町村)

東京以外は商業圏の中核に集中

 東京都以外では、神奈川県の「三浦郡葉山町」が57位(前回51位)。三浦半島に位置する葉山は別荘地として知られ、ヨットやボート、ダイビングやサーフィンなどのマリンスポーツのほか、ゴルフなどを楽しめる保養地でもある。
 77位(同78位)の大阪府「大阪市西区南堀江」は、1,179人だった。オフィス街に隣接しながら、おしゃれなショップも並び、若者に人気の街だ。2000年代後半から2010年代にかけてタワーマンションの建設や商業施設の開発が進んだ。
 94位(同80位)は、福岡県「糟屋郡志免町」の1,111人。福岡空港に近く、大型工業団地を抱え、近年は福岡市に隣接するベッドタウンとして人口が増えている。周辺にはショッピングセンターや球技場などを備える東平尾公園があり、余暇を過ごしやすい環境が整っている。
 100位(同92位)は、神奈川県「横浜市青葉区美しが丘」が入った。高級住宅街としてブランド力が高い地区で、街路樹が多く、遊歩道や公園も整備され景観が保たれている。戸建て住宅や低層階マンションが並び、東京都心へのアクセスも良い。

市区郡別 東京都世田谷区が5万人に迫りトップ

 市区郡別では、トップ10は東京23区が独占した。最多は、東京都「世田谷区」が4万8,878人だった。世田谷区は人口、世帯数ともに23区で最も多い地域で、高級住宅街として知られる成城をはじめ、閑静な住宅地としての認知度が高い。
 2位は東京都「港区」の3万4,111人。人口に対する社長比率は13.1%で、区民の10人に1人が社長という“社長だらけ”の街だ。港区は町村別でもトップ10に7地区がランクインし、人気の高さを誇る。繁華街や高級住宅街、開発の進んだ湾岸地区など、あらゆる顔を持ち、様々な社長のニーズを満たしている。
 3位は東京都「大田区」で2万6,472人だった。羽田空港に近く、田園調布や山王など歴史のある高級住宅街もある一方で、「ものづくりのまち」としても著名で町工場が多く、中小・零細企業の社長さんが住居を構えている。

社長ランキング(市区郡)

東京都以外の市区郡別では、東京への集中が浮き彫りに

 東京都以外では、14位(前回14位)の埼玉県「川口市」が1万8,077人、20位(前回20位)の千葉県「船橋市」が1万3,091人など、大都市圏に隣接する街、21位(同17位)の鹿児島県「鹿児島市」の1万3,059人など、地方中核都市が上位に入った。
 このほか、千葉県「市川市」が22位(前回22位)、大阪府「東大阪市」が23位(同21位)、兵庫県「西宮市」が25位(同23位)と続く。
 大都市圏の市区郡は前回調査と比べ、順位は維持、もしくは上昇した地区が多かった。一方で、地方都市は低迷が目立った。社長数の多い東京都以外の市区郡でも社長比率は3.0%を下回り、人や産業の東京都や大都市圏への一極集中が加速している。

都道府県庁所在地の「社長比率」 大都市が圧倒

 人口に占める社長数を表す「社長比率」の都道府県庁の所在地別では、企業数が圧倒的に多い東京23区が4.7%でトップ。とりわけ、東京都「港区」が13.1%、「渋谷区」が11.0%、「千代田区」が10.9%と、この3区は人口の1割が社長という結果になった。東京に住む社長は「職住近接」と利便性を求める傾向が強いようだ。
 2位は大阪市の3.3%。東京23区を除く市区郡で、唯一3.0%を超えた。大阪市でも「中央区」が7.6%、「西区」が5.7%など、東京23区と同様にオフィス街や商業地に隣接した地区での比率が高かった。
 3位は福岡市の2.78%、4位は名古屋市の2.77%と、大都市圏の中核を担う都市がランクイン。5位は京都市の2.76%、6位は横浜市の2.6%と続き、大都市圏が上位に食い込んだ。東京をはじめ、大都市圏は企業数が多いが、社長も集中していることが鮮明になった。
 なお、47位の山口県「山口市」は1.3%、46位の三重県「津市」は1.63%で、それぞれ下関市、四日市市など、県庁所在地と別に、銀行本店、大手企業の本社などがある県内最大都市が分散したことが影響したとみられる。


 社長は各地の中心部に多く住んでいる。依然として、閑静な高級住宅地の人気は高いが、多忙なビジネス中心の生活のなかでも、プライベートを充実させるために職場(会社)に近く、利便性も住まいを選ぶうえで重要視しているようだ。都心部はセキュリティが高いマンションが多いほか、社長の世代交代も一因になっているとみられる。
 今回の調査でも、社長の住む街は「東京一極集中」が色濃く出た。ただ、新型コロナ感染拡大で、在宅勤務やテレワークが進み、本社機能を縮小、移転する企業も出ている。コロナ禍で働き方改革が浸透すると、社長の住む街は都市部を中心に大きく変わる可能性も出てきた。

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